ジャズピアノのおすすめ教本ってどんなのがあるんだろう?
初心者レベルはクリアしたから中級者向けの教本を知りたい!
そんなあなたに、JAZZY LIFEが選ぶ「おすすめの楽譜・教本」を紹介します。
ジャズピアノを独学で学ぶ初心者が、中級者を目指すために
別の記事で、「ジャズピアノ初心者におすすめの教本」を紹介しました。
この記事では脱初心者になるために、おすすめの本を紹介します。
なお、手前味噌で恐縮ですが、Amazonで拙著「ジャズピアノ独学シリーズ1:コードとスケールの基本」を販売しています。
Kindle Unlimited会員の方なら無料で読めるので、他の気になる本と合わせて読んでいただけるとオトクかと。
皆様のジャズピアノ学習の一助になれば幸いです。
対象となるジャズピアノ中級者
こんな方におすすめの記事です!
- おおまかにコードついて理解している人
- さらなるジャズ理論を身に付けたい人
- セッションに行きたい人
- ピアノをもう少し自由に弾けるようになりたい人
- アレンジできるようになりたい人
中級者のつまずきポイントは、以下が挙げられます。
- いまひとつジャズの理論がピンとこない
- スケールとフレーズの結びつきがわからない
- 指の独立に自信がない
- パラパラとフレーズを弾けない
ジャズピアノを上達したい中級者におすすめの楽譜・教本
ジャズピアノが上手くなりたい中級者におすすめの楽譜・教本はつぎのとおりです。
中級者レベル1(脱初心者~中級者)
脱初心者を目指すための教本を紹介します。
- コルトーのピアノメトード
- リトルピシュナ
- THE JAZZ PIANO BOOK(マークレビン著)
コルトーのピアノメトード
おすすめ度
- 指の独立性をさらに高める
- 滑らかにスケールを弾く
- 重音をレガートに弾く
初心者編でも少し触れました。
ジャズピアノの教本というよりクラシックの教本ですが…、とても勉強になる本なので紹介します。
まず、はじめに言っておくと、最初は結構難しいです(笑)
もしかしたら心が折れるかもしれません。
私はこの本をジャズ研時代にプロで活躍している先輩方(複数)に薦めてもらいました。
3,4人には薦められたと思いますが、みんな同じような教本を使用するんですね。
そして実際使ってみて、指の独立についてかなり効果を実感しました。
全部で第五章までありますが、一番しっかりやるべきは第一章です。
むしろ、第一章だけでも良いくらいです。
もちろん、余力があれば全部やった方がいいですが…。
これを全てできるならピアノを扱うレベルとしてはかなりの腕前かと。
さすがに全部はやってないと言ってましたし、私もやってません(ごめんなさい、いつかやります…多分)。
第一章の特徴は、”持続音を伴う練習“です。
持続音を伴った練習はハノンでもチラッとだけでますが、ほんとに触り程度です。
ピアノそのものが上手くなりたければ、持続音の練習は避けては通れません。
コルトーのピアノメトードを使用する・しないに関わらず、絶対にやってほしい練習のひとつです。
例えばこんな感じの練習があります。
汚い書き込みは無視してください(笑)
騙されたと思って、第一章を一か月練習してみてください。
もし、持続音の練習をほとんどしたことが無ければ、指の独立性が変わるのを実感できると思います!
使ってみたらぜひ効果を聞かせてほしいです!
なお、持続音の練習の際に、手や腕に不要な力をかけてはいけません。
無理な練習は腱鞘炎になりかねません。疲れたら無理せず絶対に休みましょう!
リトルピシュナ
おすすめ度
- 指の独立性
- 全調での練習を意識する
コメント
最近ではハノンの代わりに使用する人も多いようです。
全調(12Key)を意識した練習ができるのが特徴です。
しかし、ハノン⇒コルトーのピアノメトードの順にやればあえて購入する必要も無いと思います。
12Keyでやりたい場合は、単純にハノンを12Keyでやればそれだけで練習になりますしね。
因みにコルトーのピアノメトードも12Keyでやるのが前提になっています。
THE JAZZ PIANO BOOK(マークレビン著)
おすすめ度
- 基本~応用のジャズ理論をより深く学ぶ
- ボサノバ・ラテンについても軽く知っておく
コメント
名著です。
ジャズピアノをやる人で知らない人はあまりいない良書です。
結構お高めです…
同じようなものにJAZZ THEORY(ジャズ・セオリー)というものがありますが、どちらか片方を持っていれば十分。
内容は多少違いますけど、そこまで大きな差があるわけではありません。
個人的には、ピアノに特化しているTHE JAZZ PIANO BOOKの方が良いかなと思います。
ある程度コードの知識がもともとある人は、初心者向けの教本は飛ばして、JAZZ PIANO BOOKから始めても問題ないと思います。
譜読みはある程度できないと厳しいかもしれません。
ジャズ理論はもちろん、実例が豊富に記載されています。
中級者レベル2(中級者~)
中級者向けの教本です。
実践コード・ワーク 理論編 CD付き
おすすめ度
体系的なコードの知識を身に付ける
コメント
ジャズ研に入部して間もなかった頃、先輩(現プロ)が薦めてきた本です。
最初の数ページで読む気を失せて、一度封印した記憶があります(笑)
コードの知識0でいきなりこの本は、正直キツかったです(もちろん今は理解できます)。
ジャズに必要なアッパーストラクチャーや、ミラーコード、ポリコードに関してもカンタンではありますが触れています。
ジャズ理論に特化している本ではないですが、コード理論全般をカバーしている点は良いですね。
必須の教本ではありませんが、勉強にはなるので気になる方は購入しても良いと思います。
一から勉強するのも良いのですが、辞書的な使い方が便利かもしれません。
因みに私の場合「もっとコード初心者にもやさしい本が無いかなー?」って探して、初心者向けおすすめ教本記事で紹介した「ジャジーランドのジャズ理論講座(旧:モダンジャズピアノレッスン)」に出会いました。
ジャズ無窮動トレーニング CD付き
おすすめ度
- ジャズのフレーズを知る
- ジャズのコード進行を学びながら、基礎練ができる
- 少しだけリハモについても勉強できる
コメント
無窮動(むきゅうどう)は、パガニーニの「無窮動 op.11」など、クラシックでは常動曲とも呼ばれる、コード進行にそった音符で埋めつくされた休符のないフレーズ・エクササイズのこと。習うより慣れよう!休符なしのトレーニングをひたすら弾き続ければ、さまざまな場面におけるフレージング技術が体得できます。
リットーミュージック商品紹介ページより
自分は当時ギター用のものを買ったんですが、今は全楽器対応のものが出ているのでそちらで良いと思います。
この教本に出てくるフレーズは、実際のアドリブでも使える音使いになっています。
基礎練にもなるし、ジャズのイディオムも学べるし、一石二鳥だと思います。
そして、Kindle Unlimited会員だとなんと無料で読めてしまいます…!
普通に買うと数千円するので、かなりお得ですね。
ジャズピアノが上達するために、セッションと耳コピは不可欠です!
さて、ここまで中級者向けの教本について紹介しましたが、少し余談をさせてください。
初心者を抜ける段階で、もうセッションにも行けるはず(初心者のうちから行って全然OKですけどね)。
ジャズ上達にはセッションは必要不可欠。
ブルース、枯葉のどちらかがロストしないでできるくらいになったら、すぐにでもセッションの世界に飛び込みましょう!
もし、演奏に自信が無くても大丈夫です。
セッションホストや周りの人がサポートしてくれます。
「それでもセッションは怖い」という人も、まずは見学に行ってみたらどうでしょうか?
リスナーも一定数いるので全く怖がる必要はありません。
そこで、ミュージシャンが何をやっているか、じっくり観察しましょう。
また、初心者編でも書いたように、耳コピはとても重要です。
最初の頃は、耳コピを習慣化しましょう!
- まずはメロディーを取る(一番楽)
- 次にベースを取る(最初これが一番きつい)
- コードを取る(特に3度と7度に注目する)
- 譜割りもなるべく丁寧に書く(厳密でなくてもOK)
- 諦めない心、不屈の精神を持つ(笑)
- 全然進まなくても凹まない、意外に次の日は採れたりする
中級者向けの教本で新たな知識を身に付けながら、セッションや耳コピでさらなるレベルアップを図りましょう!
最後に
ここまでやれば、もうコードの知識は十分ついているはずです。
そして、しつこいですが耳コピをしましょう(笑)。
耳コピをしたら、これまで培ってきたコード・スケールの知識で分析してください。
もちろん、音を採って終わりではなく弾く練習もしっかりしましょう!(意外にやらない人が多い)
上級者向けの教本に関する記事も書いたので、さらに上を目指したい人はぜひ読んでみてください。
コメント