「THREE WISHES」はジャズミュージシャンの3つの願いをまとめた本です。
この記事の信頼性
本日このようなツイートをしました。
【3つの願い】
— MonMon@JazzPiano (@MonMon_Studio) October 19, 2020
ジャズミュージシャンのパトロン的存在のPannonica。
その交流の深さから、Nica's Dreamなど彼女に捧げた曲も多く存在します。
そんなPannonicaは彼らに3つの願いを聞いて回り、それをまとめた本が「THREE WISHES」
数々のミュージシャンの願いが記されています(続く)。#3つの願い pic.twitter.com/cIBQyjy6uM
ジャズ好きなら、当時のジャズミュージシャンが何を望んでいたか気になりますよね?
この本には彼らの願いが記されているんです!
それでは簡単に紹介したいと思います。
この本のキーマン、”パノニカ”って誰?ジャズミュージシャンのパトロン的存在でした
この本はPannonica de Koenigswarter(パノニカ・ド・コーニグズワーター)という女性が300人のジャズミュージシャンに、「あなたの願いを3つ教えて」と聞き、その回答をまとめたものになります。
パノニカはニカ男爵夫人としても知られる(むしろその方が有名)彼女はジャズミュージシャンのパトロン的存在でした。
それゆえに、ジャズミュージシャンが彼女に捧げた曲は数多くあります。
Horace Silverの"Nica's Dream"、Thelonious Monkの"Pannonica" などは今日のジャズセッションでも演奏します。
Tommy Flanaganの"Thelonica"なんかも有名です。
セロニアス・モンクとニカの交流はとても深かったことは有名です。
実はセロニアス・モンクはニカの自宅で息を引き取っています。
その後にトミーフラナガンが録音したのが、このアルバムです。





二人のことを想ってトミーフラナガンは作曲したのでしょう。
とても美しいバラードです。
話が少し脱線してしまいました。
この本には、ジャズミュージシャンの回答以外にも、多くの写真が掲載されており、あまり見たことのない自然体のミュージシャンの姿が見られてとても新鮮です。
THREE WISHESに載っているジャズミュージシャンの願いとは?ちょっとだけご紹介!
「Three Wishes」の回答は、ふざけたものから真面目なものまで様々です。
また、お金について言及しているものが多く、それは今も昔も変わらないのかもしれませんね。
それではいくつか見てみましょう。
Bud Powell
- Not to have to go to the doctors and the hospitals.(医者や病院にかからなくてよいこと)
- To go to Japan.(日本に行くこと)
- To make a record.(レコーディングすること)
私が大好きなバドパウエルは、精神疾患の治療で電気ショック療法や、警官の暴力により指が回りにくくなったと言われています。
そのため、医者や病院に行かなくて済むことを望んでいたことは納得です。





Miles Davis
- To be white !(白人になりてえな。)
書かれていたのはこれだけでした。
マイルスなんで、冗談・皮肉をこめて言っているのがよくわかります(マイルスは白人警官に暴行された経験があります)。
Tadd Dameron
- To be me.(俺のままであること)
・・・かっけーっす。
Philly Joe Jones
- Money, money, money! (金だよ、金、金!)
・・・世の中なんだかんだお金ですよね。
とりあえずABBAを思い出しました。
最期に
いかがでしたか?
ここではすべてはとても挙げきれないので
ぜひお気に入りのミュージシャンの3つの願いを読んでみてください!
※3つ答えているかはミュージシャンによりけりです。
もともと英語版の方が安いので、英語に抵抗なければそちらがおすすめです。
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