ジャズピアノって挫折しやすいって聞きました。自分でも続けられるでしょうか?
今まさにジャズピアノを挫折しそうで辛いです・・・
そんなお悩みを解決します。
- ジャズピアノを始めてみたけど、挫折しそう・・・
- このまま続けても上手くなる気がしない・・・
あなたはこのような悩みがありませんか?
ジャズはアドリブができてなんぼの世界。
クラシックのように、楽譜通りに演奏することに慣れている人にはジャズはとっつきにくいですよね。
実際に、いつまで経ってもアドリブができずに、ジャズを途中でやめてしまう人はかなり多いです。
しかし、そう思ってしまうのは何も恥ずかしいことではありません。
私自身、ジャズに出会ってからかれこれ10年以上経ちますが「キツいな、もうやめようかな・・・」と思ったことは何度もあります。
ジャズがなかなか上手くならなくて悩んでいる人は、あなただけではありません。
しかし、どうせ練習するならうまくなりたいですよね?
この記事では、ジャズが難しい理由と挫折してしまう人が多い理由について解説します。
原因を知り、少し考え方を変えれば、あなたのジャズライフも豊かになるはず。
ぜひ、最後までお読みください。
ジャズピアノは難しい?!挫折しまう人が多い理由は?
まず、ジャズピアノは挫折してしまう人がかなり多いです。
それは私の回りの人を見ても、そのように感じます。
ジャズピアノというよりは、”ジャズそのもの”が継続することが難しいジャンルです。
実際、私が所属していた大学ジャズ研の同学年の半分近くの人は1年も経たずに辞めてしまいました。
私の代だけではなく、先輩・後輩の代も同様でした。
生半可な気持ちでジャズに取り組んでも挫折してしまう可能性がとても高いです。
そして、ジャズ研を引退し、社会人になるとさらに多くの人がやめてしまいました・・・(結構悲しい)。
先輩の追い出しの時に、「卒業しても続けるよ!」と言っていた人たちのほとんどは、今は続けていませんね。
もちろん、ジャズとは違う道を見つけた人もいるので、それならそれでOKなんですけどね!
さて、ジャズピアノは挫折率が高いのですが、どのような理由でやめてしまうのでしょうか?
ピアノ未経験者・ピアノ経験者に分けて、それぞれ解説します。
ピアノ未経験者がジャズピアノを辞める理由
ピアノ未経験者の場合、次のような理由でやめることが多いです。
- 指が思うように動かない
- コードが覚えられない
- 譜面が読めない
- 経験者との差に絶望する
ピアノ未経験者にとって、ジャズピアノは覚えることがたくさんあってキツいですよね。
ピアノ経験がある人でも、コードを知らない場合、最初は苦労します(私もそうでした)。
コード・スケールについては、このブログでも解説しているので参考にしてください。
また、ピアノ経験者と自分を比べてしまい、演奏レベルの差に愕然としてしまう人もいます。
しかし、そんなことで悩むのはもったいない気もします。
そもそも始めた時期も違えば、差が出て当然です。
自分は自分、他人は他人。
もちろん、上達のために「目標とすべき人」や「ライバル」を持つことは大事ですが、そこに囚われすぎるのも考えものです。
周りの人ではなく、過去の自分と比較しましょう。
「一週間前より○○がうまくできるようになった!」というように、過去の自分と比べてどのように成長したのか追っていきたいですね。
後ジャズピアノを一生懸命練習して、上手くなっても、あなたより上手い人はやはりそこら中にいます。
それこそ、”石を投げれば当たる”くらいです。
「他人との比較」については、今のうちから気にしないように心掛けないと、のちのち辛い思いをするので注意しましょう。
ピアノ経験者がジャズピアノを辞める理由
意外にも、ピアノ経験者でクラシックがうまい人でもジャズピアノをやめてしまう人は多かったです。
一体なぜでしょうか?
それは次のような理由です。
- コードが覚えられない(コードが慣れない)
- 指は回るのに、アドリブできないことに絶望する
- ジャズピアノ経験者との差に絶望する
- クラシックが弾けなくなりそうで怖い
ピアノ未経験者と共通する点もありますが、やはりアドリブ(即興演奏)ができなくて絶望することが多いです。
クラシック経験者だと、指が動く分、アドリブが弾けないことに余計にイラ立ちを覚えてしまいます。
楽譜に書かれている難解な演奏はできるのに、アドリブになると途端に弾けなくなることはクラシック出身者にはよくあります。
また、ジャズとクラシックの弾き方の違いに戸惑う人もいました。
クラシックの弾き方に固執してしまうと、なかなかジャズっぽい演奏はできるようになりません。
クラシックを続けている人の場合、”クラシックの演奏”に影響が出そうということで、辞めてしまう人もいました。
ただ、ジャズを弾いてるとクラシックが弾けなくなるわけではないと思うので、そのような理由で辞めてしまうのは正直もったいないなと思ってしまいます。
さて、次にジャズとクラシックの練習の考え方について解説します。
クラシック経験者なのにジャズピアノができない理由を5つ解説
ジャズとクラシックは根本的にアプローチの仕方が異なります。
ジャズは、大まかな枠組みはあるもののアドリブ要素が多いです。
一方、クラシックは多くの場合、譜面に忠実に演奏することが求められます。
ジャズでは、基本的にはソロについてはアドリブで演奏します。
しかし、もし譜面通りの演奏経験しかない場合、いきなり「アドリブで弾け!」と言われても何を弾けばよいかわからないですよね?
一方、クラシックでは基本的に譜面通りに弾くことが求められます(即興する曲もありますが、ここでは例外とします)。
語弊を恐れずに言えば、”譜面に書かれている通り”に弾く必要があり、間違いが許されません。
それでは、特にクラシック経験がある人に向けて、なぜジャズピアノができないか解説します。
完璧主義ゆえに正しさを求めすぎてしまう
自分も幼少期にクラシックをやっていましたが、やはり譜面通りの演奏しかしたことはありませんでした。
そのため、ジャズを始めたころは”正しさ”ばかりを追い求めて、コピー譜を探すことに時間を費やしていました。
しかし、その譜面をそのまま練習しても、アドリブは全然できるようになりませんでした。
自分と同じかも・・・?
譜面に書かれていることは練習して弾けてもアドリブだと頭が真っ白になってしまうんです
そうですよね。
私もあなたと同じで、同じような経験をしました。
”クラシック経験者あるある”は、「コピー譜を音源も聞かずに、譜面だけを見て練習すること」です。
はい、まさに昔の私ですね(笑)
あなたも、コピー譜を買い、それを見て弾くだけの練習をしていませんか?
けど、それではアドリブはできるようにならないんです。
ジャズのアドリブをする場合は、自分の引き出しにあるものを自在に引き出す練習が必要なんです。
もちろん、引き出しに何も入ってなかったら出すものは何もないので、インプットの練習も必要です。
クラシック経験者は完璧主義になりがちです。
コピー譜を正解と考えてクラシックのような練習をしてしまうと、なかなか上達しないことがあるので気を付けましょう。
それを解消する手段の一つに耳コピがあるのですが、後述します。
アウトプットが苦手!
ジャズはアドリブである以上、自分が持っているフレーズをアウトプットする能力は不可欠です。
しかし、多くの人はアウトプットを苦手とします。
英語を例に考えてみましょう。
日本では小学生高学年から大学まで何年も英語を勉強しますよね。
その割に、全く話せない人が多いのはご存知のとおりです(まあ、私もですが)。
これは「スピーキングなどの発信(アウトプット)の練習が圧倒的に不足しているから」です。
ジャズでも同じです。
英語 | ジャズ | クラシック vs ジャズ |
---|---|---|
リーディング | 読譜 | クラシック >> ジャズ |
ライティング | 写譜、作曲 | クラシック ≒ ジャズ |
リスニング | 耳コピ | クラシック < ジャズ |
スピーキング | アドリブ | クラシック << ジャズ |
上の表は”英語とジャズで求められるスキルの対応関係とクラシックvsジャズ”をまとめたものです。
読譜(譜読み)はクラシックの人の方が圧倒的にできます。
写譜や作曲については、方向性の違いがあるとはいえ、どっこいどっこいでしょうか?
耳コピについては、クラシックでは多くの人はやらないでしょう。
(ソルフェージュはやるかもしれませんが)
ちなみにジャズの場合は、耳コピは必須です。
必ずやりましょう。
そしてアドリブはクラシックでやることはほとんどないでしょう。
ジャズはアドリブをしないことがほとんどありません。
アドリブはインプットしたものをアウトプットする必要があります。
しかし、ピアノをちょっと習っていたくらいだとアウトプットの経験が圧倒的に足りないんです。
普通にクラシックをやっていただけだと、まずアウトプットの力が伸びることはありません。
それが、ジャズができない大きな要因になっています。
耳コピ・アドリブは根気よく練習しないとできない!
「ジャズができるようになりたいなら、耳コピをしろ!」
あのロバートグラスパーも言っているくらいですし、これは真理といって良いでしょう。
【Twitter】ロバート・グラスパーが耳コピの重要性を説く
これは、一度は耳にする話ですが、あなたは耳コピをしていますか?
耳コピについては、クラシック経験があり、譜面を読める人でも最初はかなりキツイはずです。
ただ、耳コピがすんなりできなくても誤解しないでほしいことがあります。
耳コピができないのは、決してあなたの能力が低いからではありません。
単純にそういう練習をする機会がなかっただけの話です。
稀に、一回聞いて音源の殆どを再現できる人がいますが、例外なので気にしなくていいです。
例外と比べて自分と比較しても何のメリットもありません。
例えば英会話を極めたいとしたら、ある程度英語が得意な人(ニュースや論文読めるくらい)でもイチから学ぶつもりで勉強しないとできないはずです。
これはジャズの場合も同じです。
ジャズを学ぶ上で耳コピは避けて通れないので、これから始める場合は、イチから音感を鍛えるつもりで取り組みましょう。
間違えるのが怖くて、恥ずかしいと思ってしまう
これも、完璧主義に通じるところがあります。
間違えたらかっこ悪いよなー・・・恥ずかしいし
譜面があれば完璧に弾けるのに・・・!
その気持ちはよくわかります。
しかし、残念ながらジャズを始めたばかりでは、次のようなことを経験するはずです。
- ジャズのリズム(ノリ)がわからない、出せない
- フレーズが出てこない
- 演奏してる場所がわからなくなる(ロストする)
- イントロ・エンディング出せない
そして、ジャズのリズム(ノリ)に慣れていないため、ほぼ100%ダサい演奏になります。
多くの人が、盆踊りみたいなハネまくりの演奏になってしまいます(みな、最初は通る道です)。
自分の演奏を録音して聴いた時の絶望といったらなかったですね…
クラシックの難しい曲をスラスラ弾ける人にとっては、これ以上屈辱的なことはないかもしれません。
しかし、何度も言うように、できないのはただ慣れていないから。
本当にそれだけです。
決して、あなたに才能・センスが無いからではありません。
このことは忘れないでください。
むしろ、ジャズについてはこれまで全くやってないんだし、できなくて当然だと思いませんか?
ここまで話したように、クラシックとは使うスキルが異なるので、ジャズに適した練習をする必要があります。
せっかくクラシックで培った技術があるのですから、それを活かしましょう。 イチから学ぶ姿勢で取り組めば、あっという間にうまくなる素質はあるはずなんです。
あとは、とにかく”継続力”ですね(笑)
クラシックが弾けなくなるのではないかと不安になる
「クラシックの弾き方と違うから、変な癖がつきそう・・・」
これもよく聞く話ですが、あまり関係ないと思います。
本当にできる人であれば、弾き方は切り替えることができます。
両方やっている人も世の中には多くいます。
例えば、ジャズ界の大御所キースジャレットが、ジャズもクラシックもできるのは有名です。
【超定番】ジャズ初心者におすすめするジャズピアニスト10選!
クラシックが弾けなくなるかもという心配をする必要は無いです。
もちろん、クラシックに充てる時間が減るのは間違いないです。
何かを得るには、何かを捨てなければなりません(トレード・オフ)。
独学が難しかったら、レッスンを受けるのも選択肢の一つ。
ここまで、ジャズピアノを挫折してしまう理由を解説しました。
もしかすると、あなたは次のような悩みがあるかもしれませんね。
- 独学ではモチベーションを保てない・・・
- 何がわからないかわからない・・・
- そもそもピアノを弾いたことが無い・・・
もしこんな悩みがあるのであれば、プロのオンラインレッスンを受けたり、ピアノ教室に通ってみるのも良いかもしれません。
ジャズは独学でやっている人も多く、実際独学でできる人もいます。
しかし、あなたの周りに独学で上手くなった人はいますか?
そもそも、本物のジャズピアノを弾ける人がいますか?
多くの人の場合、独学でジャズを学ぶのは難しいです。
レッスンを受けると確かにお金がかかりますが、独学で遠回りする人も数多く見てきました。
というより、独学だから簡単にやめてしまう人も多いのかもしれないと、最近では思うようになりました。
初心者のうちは、経験者に習う方が早いです。
また、”ピアノそのものが初めて”、”ジャズピアノが初めて”の場合、そもそも何から手を付ければ良いかわからないでしょう。
その場合は、まずピアノ教室の無料体験レッスンを受けてみるのをおすすめします。
複数の体験レッスンを受けて、本当に自分に合った教室を選ぶのをおすすめします。
比較しないと、あとあと「あっちにすれば良かったかも」と後悔することもあるからです。
おすすめのピアノ教室は、「ジャズピアノのおすすめ教室比較4選|料金・オンラインレッスンは?」で詳しく紹介しているのでぜひ読んでみてください。
もし、プロ or それ相応のレベルを目指したいのであれば、個人のプロに習うのも良いでしょう。
自分のお気に入りのミュージシャンのライブに足を運び、お願いしてみましょう。
ライブに行くのは難しいという人もご心配なく。
最近では、オンラインでプロから学べる環境も整いつつあります。
オンラインで学ぶ環境があるなら、オルコネは便利ですよ。
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ジャズピアノは難しいかもしれないけど、続ければできるようになる!
ジャズピアノに興味を持ってくれたからには「続けてくれると嬉しい!」というのが私の素直な気持ちです。
もちろん、なかなかうまくいかなくて辛いこともたくさんあると思います。
私もなかなか上達せず、ジャズ研の合宿で泣いたこともありました(今となっては、それも良き思い出)。
何カ月続けても、なかなか上達しないこともあるでしょう。
しかし、練習を続けてさえいれば、それ以上の楽しさや充実感が得られるはずです(もちろん、意味のある練習を心がけましょう)。
多くの人はジャズを途中で諦めてしまうのですが、本当にもったいないです!
とにかく、少しの時間でもいいので、練習を続けましょう。
”継続は力なり”は真実です。
私なんかでも、都内のライブハウスで演奏もできるようになりましたし、ジャズの音源提供の仕事もできるようになりました。
あなたがジャズピアノを楽しく続けてくれたら、私も嬉しいです。
一緒に頑張りましょう!
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