フレーズ練習って12Keyでやれって聞くけど、マジすか…?👼(時間なくてキツいよ~)
こんなお悩みについて解説します。
フレーズ練習を全調(12key)に関する自分の考え
フレーズ練習を全調(12key)で行うこと自体は良いことだと思います。
しかし、やみくもに12keyでやっても効果があるかは疑問です。
先日こんなツイートをしました。
【フレーズ練習】
必ずしも12keyで練習する必要はないと思ってます(無限に時間があるならともかく)そのkeyだからこそ出てくるフレーズというのもあって(弾きやすさ、調性に合ってるかなど)、練習したところで他のkeyでは即興で出てこないことがあります😅#ジャズ
続く
— MonMon@JazzPiano (@MonMon_Studio) October 11, 2020
それより、他の曲で使えないか考えたりした方が有効なことが多いかもしれません。
練習するにしても、よくやるkeyのみをやった方がコスパはいいと思います。
もちろん、12keyの練習は音感を養う意味もあるので、これは絶対覚えたいというフレーズについては練習しても良いと思います。
— MonMon@JazzPiano (@MonMon_Studio) October 11, 2020
因みに12keyで練習する場合は、全部を譜面に書くのではなく、一つだけ書いて、残りは頭で考えて移調するのが一般的かと。
自分の場合、疲れて途中で眠くなることがあります😅
ボーッとしながらの練習はあまり意味ないので、頭が冴えてる時にやりたいものです(が、結局眠くなる笑)— MonMon@JazzPiano (@MonMon_Studio) October 11, 2020
フレーズ練習を全調(12key)で行う目的は?
そもそも、なぜ12keyで練習をするのでしょうか?
おそらく、次のような目的があるはずです。
- フレーズを別の曲にも当てはめて弾けるようにする(ストックフレーズをためる)
- それぞれの調・調性に慣れる(平均化し、耳を鍛える)
フレーズを別の曲にも当てはめて弾けるようにする(ストックフレーズをためる)
これが一番の目的の人が多いはず。
一定のテンポでどんどん曲が前に進んでいく中、アドリブを行うというのはスポーツに近い側面があります。
一瞬の判断の迷いにより、リズムは崩れ、その後の演奏にも大きな影響を与えます。
(幸いジャズは間違えても、また仕切り直しがしやすいですが)
そういう意味で、得意なフレーズ(ストックフレーズ)を持っておくというのは当然と言えば当然でしょう。
いつでも弾けるフレーズがあれば、たとえアドリブ中にアイデアが浮かばなくても、とりあえずそれを弾いてやり過ごすことができます。
それぞれの調・調性に慣れる(平均化する)
どうしても特定の調(キー)ばかり練習していると、練習していない他の調に弱くなってしまいます。
ジャズの場合、F,B♭,E♭のような”♭系の曲”が多いです。
そうすると、「キーがFの曲は得意だけど、他のキーは苦手」となりがちです。
音感を養うため、耳をすべての調に慣らすために全調で練習すること自体は非常に有効だと思います。
フレーズ練習を全調(12key)で行うのは本当に合理的?
ここまで読むと、やっぱり12Keyでの練習は必要だと思っちゃうなぁ…
フレーズ練習を12keyで行うことは確かに勉強になるし、否定するつもりはありません。
しかし、やはりケースバイケースだと思います。
12keyで練習しても、本当に12keyで使えるかは別問題
まず、特定のフレーズを12keyで一生懸命に練習したところで、どのKeyでもスラスラ出てくるかと言えば、必ずしもそうとは言えません。
なんだかんだ、その参考音源のオリジナルのKeyでしか使えないということもよくあります。
フレーズによりますが、他のKeyだと弾きにくいフレーズというのもあります。
アドリブにおいて、”運指的に厳しい”、”技術的に不安のある”フレーズが咄嗟に出てくることがあるでしょうか?
おそらく答えはNoでしょう。
また、「そのフレーズは、そのKeyだからこそ格好よく聞こえる」ケースもあります。
そのため、”無理して”12Keyで練習する必要はないと考えます。
そもそも時間に余裕がありますか?
時間に余裕がある人なら良いのですが、多くの人は限られた時間の中での練習を強いられていると思います。
その場合、あまり12keyの練習は得策ではないかもしれません。
12Keyで練習するのは本当にお気に入りのフレーズだけに絞り、それ以外はオリジナルのKeyか、よくやるKeyだけ練習したほうがコスパという意味で良いと思います。
練習のアイデア(初心者・独学者は必見!)
とは言うものの、どういう練習をしていけばよいんだろう…?
別の曲でフレーズをそのまま使いまわすことができるか考えてみる
先ほど述べたように、セッションでやる曲はだいたいKeyが決まってます。
例えば、It Could Happen To YouとI Colud Write A Bookはインスト(楽器)では、だいたいE♭でやりますし、共通するコード進行も多いです。
そういう似通ったコード進行の曲でまずは覚えたいフレーズを練習するのが良いと思います。
もし12key練習をする際は、譜面に書かず頭の中で考えて行う
12keyのフレーズ練習では、フレーズを譜面に書くのはオリジナルkeyのみにしましょう。
え、ダメなの?!譜面見ないと難しいよー
譜面制作ソフト(MuseScoreなど)で12Keyの譜面を作ることはカンタンです。
しかし、それでも時間の無駄なのでやめましょう。
フレーズを覚えたいんですよね?
その場合、自分の頭で考えるという過程が重要です。
譜面化するのは、一見合理的です。
しかし、譜面(紙)にフレーズ覚えてもらっているのと変わらず、逆に覚えることが難しくなってしまいます。
- 半音ずつ上げて練習
- サークルオブ4thで練習
最初は難しいかもしれませんが、一周・二周・・・と繰り返すうちに条件反射的に弾けるようになると思います。
根気よく頑張りましょう!
フレーズ練習より大事なこと…色んな曲を聴き、覚えよう!
少し脱線しますが、今回一番伝えたい内容かもしれません…。
フレーズ練習より大事なことは、何よりもまず色んな曲を聴き覚えるということだと思います。
ある程度経験を積むと、コードも見たら弾けるし、アドリブもそれなりにできるようになります。
それでも何となく不安で、「もっとストックフレーズを増やさなきゃいけないかな?」と考える人も多いのではないでしょうか?
その時考えてほしいのは、「フレーズ不足より、知っている(できる)曲そのものが少なくないか?」ということです。
セッションで知らない曲をやるのは普通に怖い
セッションホストをすると自分が知らない曲をやることもありますが、やっぱり今でも少し怖いです。
見るからに難しい曲だと尚更ですよね。
「オラ、知らねー難しい曲やるの、ワクワクすっぞ!」とかいうマインドを持つどこかのスーパー○○○人ならともかく、地球生まれで戦闘力5に満たない私含め一般人にはなかなかに厳しいものです。
ご存知の通り、ジャズスタンダードは数多くあり、またそれ以上に名演も多いです。
「この曲だったら、普通こうやるよね?」みたいな暗黙の了解のようなものもかなりあります。
そのため、日ごろから色んな曲・演奏を聞く習慣をつけることはジャズをやっていく上では必須だと思います。
仮に演奏したことがない曲でも、どんな曲か知っているだけで、心理的なハードルはだいぶ下がりますよ!
自分もまだまだ勉強中の身ですが、皆さんも色んな曲を聞いて覚えてジャズを楽しみましょう!
まとめ
まとめです。
- 12keyの練習は目的意識を強く持つ
- 12keyの練習では譜面に書くのは1つのkeyまで
- 同じフレーズを他の曲に活かせないか考える
- 普段やらない曲も積極的に聞く!
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