ジャズピアノのコピー譜の使い方を知りたいな。
効率的な使い方ってあるのかな?
そんなお悩みにお答えします。
コピー譜は便利だけど、使い方には注意点も?!
「ジャズをやるなら耳コピは必須!」
こんな言葉を聞いたことがある人も多いはず。
確かにその通りなのですが、いきなり言われても戸惑ってしまいますよね。
わたし自身、耳コピなんて自分とは無縁のものと思ってました。
やっぱり最初は譜面に頼りたいな~
まず、コピー譜を使用したり参考にするのは問題ありません。
しかし、使い方に気をつけましょう。
このあと解説することに注意して使用すると、有意義にジャズピアノを学べますよ!
ジャズピアノ練習におけるコピー譜(楽譜)の使い方
ジャズピアノ練習におけるコピー譜(楽譜)の使い方をざっくりと解説します。
- 譜面を音源を聞かずに弾かないこと!
- フレーズや和声の分析をする、他の楽器もよく聞く
- お気に入りのフレーズをメモして、自分のアドリブに活かせるようにする
- I Real Proなどのアプリで練習する
譜面を音源を聞かずに弾かないこと!
まずはクラシックのように、譜読みして練習かな・・・
それはジャズピアノをやる上で、あまり良くない練習かも!
それでは、クラシックの練習をしているのと変わりません。
全く意味がないわけではないですが、あまり効率的ではありません。
まずは音源を聞いて、自分で音を拾ってみましょう。
その時は右手のメロディだけで良いです。
そして、コピー譜はその答え合わせに使いましょう!
左手の和音は、慣れてから挑戦すれば大丈夫です。
最初から和音をコピーするのは大変で、挫折率が高くなるからです。
フレーズや和声の分析をする、他の楽器もよく聞く
耳コピをしたら、分析してみましょう。
- 何のスケールが使われているか?
- リズムはどうなっているか?
- ベースやドラムは何をしているか?
また、最初は難しいかもしれませんが
ベースとドラムが何をしているかにも注目してほしいです。
- ピアノのバッキング(ボイシング)に反応しているか?
- ピアノのフレーズに対してベースが何かしらアプローチしていないか?
などです。
特に最初は、他の楽器を聞く余裕もなく、独りよがりな演奏になりがちです。
普段からピアノ以外の楽器が何をしているかにも耳を傾けてほしいです。
お気に入りのフレーズをメモして、自分のアドリブに活かせるようにする
お気に入りの箇所を抜き出して自分のフレーズにしましょう。
Ⅱ-Ⅴ-Ⅰなどのコード進行単位(ひとまとまりのフレーズ)で抜き取るのが良いです。
そして、見ないで弾けるまで、練習しましょう!
これは、英単語だけを覚えるのではなく、英文ごと覚える勉強法と似ています。
単語だけ学んでも、文は作れませんよね?
それと同じ感覚です。
時間があるなら、12Keyでの練習も勉強になりますが時間があまり取れない人は、12Key練習はしなくて良いと思います。
そのKeyだからこそ、出てくるフレーズというのもあるんです。
他のKeyだと運指的にきつくて、練習したところでアドリブで出てこないこともあります。
特に社会人の場合、練習時間が限られると思うので効率よく学びましょう。
ジャズは10度の音程を左手で弾くことがよくあります。
とても美しい響きですが
手の小さい人にとってはかなりきついです。
私も9度がギリギリです。
しかし、無理して弾く必要はありません。
アドリブでは、自分が慣れていないことをするのはまずできません。
できないことに全神経を集中させるよりも
できることをどう上手く伝えるかに力を注いだ方が良いです。
手が小さくても素晴らしい演奏をするプレイヤーは沢山います。
手が届かない場合は、他の音で代用するなどして、対応しましょう。
それにより、あなたの演奏が見劣ることはありません!
I Real Proなどのアプリで練習する
ジャズをする人なら、ほとんど持ってるであろうI Real Proを使ってフレーズの練習しましょう。
I Real Proは使い勝手の良いマイナスワン(伴奏アプリ)とだと思ってください。
- ジャズスタンダード1300曲のコード進行が載ってる
- 自分でも練習用のコード進行を作れる
- 伴奏はピアノ、ベース、ドラムを自由自在に選択できる
ジャズはインテンポで進むため、フレーズを一瞬で出す瞬発力が問われます。
そんな時にこのアプリで練習すると効果が高いです。
具体的には以下の手順です。
- お気に入りのフレーズを決まったコード進行で必ず弾く
- 他はアドリブでつなげる
- 1・2をひたすら繰り返す(見ないでできるまで)
ここまでやれば、たいていのフレーズは頭に入ってくるはずです!
ジャズのコピー譜(楽譜)はどこで買えるの?おすすめのコピー譜は?
有名ジャズミュージシャンの楽譜は、Amazonなどで購入できます。
そして、日本の出版社から販売されている楽譜より、海外の出版社から販売されている楽譜のほうが変にアレンジをしてなくて良いケースが多いかもしれません。
それでは、おすすめのコピー譜(※)を紹介します。
※とは言っても、結局自分の好きなアーティスト次第なので、参考程度に。
まずはじめにバドパウエルの楽譜「The Bud Powell Collection Songbook」。
It Could Happen To YouやUn Poco Locoのような名演ぞろいなので超おすすめです👇
同じくバドパウエルの楽譜「Bud Powell Classics」。
こちらはBody And SoulやCeliaといった曲が収録されています。
バドパウエル好きなら、どちらも持っていて損はしません。
続いて、ビルエバンスの楽譜です。
これはシリーズ化されているので、お気に入りの曲があればそれを購入すれば良いと思います。
因みに紹介したのは、みんな大好きWaltz For Debbyが入ってます。
この楽譜の良いところは、ベースとドラムも採譜されていることです。
他の楽器についても、どのように弾いているかわかり、ピアノとの掛け合いが視覚化されるのでおすすめです。
続いて、チックコリアの楽譜です。
名アルバム『Now He Sings, Now He Sobs』の曲を収録しており、学びが多いです。
ぜひ持っておきたい一冊です。
日本人に大人気、オスカーピーターソンの楽譜です。
オムニブックと言えばチャーリー・パーカーだったんですが、何年か前から色んなジャズミュージシャンの譜面が出るようになりました。
全部揃えたくなる気持ちは抑えましょう(笑)
コピー譜は100%正しいものではない
コピー譜は、結構な確率で、どこかしら音が間違っています。
一冊まるまる完璧な譜面は出会ったことがありません。
しかし、間違いは音全体の1%に満たない程度。
あまり正しさに神経質になりすぎると、前に進めなくなります。
仮にフレーズの中で一音違っていたとしても、それで”ダメな演奏”になることはまずありません。
気にせず進めていく方が早く学べることもありますよ。
但し、自分が聞こえた音と違うところを見つけたら、必ずメモをしておきましょう!
本棚の肥やしにならないようにしよう!
楽譜を買って本棚の肥やしにするのはあるあるですよね。
正直言うと、私もかなり積読してます(笑)
一応先に断っておくと、気乗りしない曲についてはやらなくていいです。
義務的にやってもモチベーションが上がらず、身につくものがありません。
そもそも、その演奏があまりしっくりこないということもあなたの立派な個性なんです!
その場合は、それを取り入れないという選択も必要ですよ。
最後に
この記事では、ジャズにおけるコピー譜の使い方について解説しました。
皆さんのジャズピアノ学習に少しでも役立てば幸いです。
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